住宅ローンと不動産投資ローンの違いについて

住宅ローンと不動産投資ローンは似た内容のようで全く異なる融資制度です。
それぞれの違いを事前に確認しておくことで、融資をうける際に目的に適したローンを選択することができます。

ⅰ．借入目的
住宅ローンは、自宅の購入や増改築に充てるためのローンになります。
借入を行う際には、本人が対象の建物に居住するために必要な費用を補填することを目的としています。
そのため、賃貸物件としての経営を目的としている場合の購入費用には使えません。

不動産投資ローンでは、不動産投資で収益を得るためのローンです。
収益用の不動産を購入する場合、住宅ローンではなく不動産投資ローンを組む必要があります。

ⅱ．融資金額
住宅ローンの返済資源は一般的に個人の労働による給与収入から返済資源を捻出します。
そのため、融資金額は属性にもよりますが、個人の年収の５～６倍程が上限と言われています。
一方で不動産投資ローンでは、賃貸経営によって入居者から得られた家賃収入から返済資源を捻出しますが、個人の場合には給与収入や貯蓄も加味されて融資金額は年収の１０倍が上限となる場合があります。

ⅲ．審査内容
住宅ローンでは、個人の属性が融資審査の基準となります。
年収、勤務年数、貯蓄金額、他社での借入金額、金融事故の履歴などから個人の返済能力や信用度を確認します。
不動産投資ローンでは、個人の属性に加えて物件の収益性を細かくチェックします。建物が建っているエリア、建物の築年数、家賃設定額、過去の不動産売買履歴を確認します。
融資審査の基準は各金融機関で異なる為、最初の金融機関では審査が通らなかったとしても別の金融機関では審査が通る可能性もあります。

ⅳ．制限等
住宅ローンは居住を目的とすることが前提のため、法人名義でローン契約を行うことはできません。
また、返済資源が給与収入となることが一般的なため、定年を加味して年齢の上限が65歳～で設定されています。
不動産投資ローンでは、家賃収入を得る為の賃貸経営のために運用されることから、不動産収入を得る事業のためのローンでもあることから法人名義での契約も可能です。
また、返済資源が賃貸経営による家賃収入のため、物件の収益性や資産状況によっては65歳以上での借入も可能になる場合があります。

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